造船・設計のヒントを収集するブログ

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004_工作のしやすさ(1)

 

「この孔くぐってみぃや」

「えーと、これは……えー………無理ですね。」

「お前が設計したんだろうが!!」

「」

 

設計者は、現場が問題なく工作出来るよう、

また、工作しやすいよう、計画するのが使命です。

 

工作のしやすさ、といっても色々ありますが、

身体の移動に関する工作性について、

あなたはどの程度注意して設計していますか?

 

とりあえずの「400mm」

始めに、そのクリアランスが狭いのか?狭くないのか?

ザっと判断するには、「400mm」の基準が便利です。

船殻のマンホールにも 400×600 というサイズが使われていますね。

 

突然ですが、私の身長・体重は 177cm 60kg です。

日本人の平均身長・体重よりも若干シュッとして、スリムです。

…いえ、ただ少し痩せてるだけです。すみません。

 

さて、そんな私の頭の幅は大体200mmです。

ヘルメットをかぶって、最大幅230mmとすると、

残りは、400mm-230mm=170mm。

 

片側85mmの余裕があるので、

頭を揺するクセの強い人でない限り、頭はマンホールを通ります。

 

さて、頭の次は肩です。

肩幅は私でも500mmはあるので、正面からはスッとは通れません。

身体を捩る必要があります。

 

そうすると、幅400mmというのは、

日本の成人男性が身体を捩って通れるくらいサイズなんですね。

 

もう一例として、

隣接するBUILT-UP材のウェブ間が400mmだったら?

常に半身で移動しなくてはなりませんね。

 

私達も事務所の入口を400×600にすれば、現場の苦労が理解できそうです。

…詰まる?ダメですか?

 

手が入る、見えるが最低条件

400mm を一つの基準として捉えることは、重要だと私は考えます。

では、どんな場所にも400mm以上のクリアランスが必要なのか?

というと、答えは NO です。

 

もう本当に、ただ溶接したいだけ。ってときには、

現場の方を頼って、最低限のクリアランスを確保します。

スイませェん…て気持ちで。

 

その最低限とは、

片腕が入るクリアランスです。

 

ただし、当然品質を確保しなくてはならないので、

・溶接個所が見えて、

・45°(脚長が偏らない)の溶接が出来る、

という条件が必要です。

 

設計者も、ようやく見えて箸がやっと入るくらいのお弁当箱を使えば…

…私は、嫌ですが。

 

まとめ

400mmを一つの基準として考えると便利

・現場の態勢を想像し、無理がないかを意識する

・やむを得ない場合でも、最低限は確保する

 

投稿日:2017-10-03 更新日:

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