梁理論
設計対象に「梁」があれば、お世話になるであろう梁理論。
梁理論の、ベルヌーイ・オイラー梁 と ティモシェンコ梁 について、
以下に簡単に整理しました。
(間違いがございましたらご指摘お願い致します。)
ベルヌーイ・オイラー梁
ベルヌーイ・オイラー梁は、
1) 梁の変形後も平面断面を保つ
2) 微小なたわみを取り扱う(曲率が常に小さい)
3) フックの法則が成り立つ
という仮定が前提にある梁理論です。
ティモシェンコ梁
ティモシェンコ梁は、上記の仮定に、
4) 梁の平面内のせん断変形を考慮する
が加わり、「せん断によるたわみ」が考慮されます。
私の手元の専門書*1では、長方形断面の鋼材の梁の例で、
・深さ対スパンの比 h/L=1/10 の場合、
・せん断によるたわみは、曲げによるたわみの約3%
であることが示されています。
この「せん断によるたわみ約〇%」が無視できる程度かどうか、
が、梁理論の選択のポイントになり、
一般的には、
「せん断によるたわみが、曲げによるたわみに比して小さい」梁を解くために、
ベルヌーイ・オイラー梁の理論式が使われている、のですね。
(*1:「改訂 材料力学要論」コロナ社)
まとめ
以上を感覚的にざっくりとまとめると、
ベルヌーイ・オイラー梁
■「梁成に対して十分な長さを持った梁」に適用できる理論で、
■「せん断によるたわみ」を考慮しない
ティモシェンコ梁
■「短くて太い梁」に適用する理論で、
■「せん断によるたわみ」を考慮する
という感じで。いかがでしょうか。
追記:梁理論計算アプリを開発しました。
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