#1_なぜ Unreal Engine?


2024年から2025年、振り返り

私が本格的に Unreal Engine を使い始めたのは、2024 年からです。
それまでは「ゲームエンジン」という言葉すら知りませんでした。

きっかけは、設計ソフト間の不整合でした。
もしすべてがひとつのソフトで完結できる環境にあったのなら、ゲームエンジンを使うという発想は生まれなかったかもしれません。


設計ソフトの課題

私の日々の仕事は、構造・配管・機器・装置など多くの設計者と協働し、データをやり取りする環境下にあります。

すべての人が同じソフトウェアを使い、設計が進むにつれて3Dモデルが統合・更新されていく情報統合が理想ですが、私の環境では現実的にその状況を叶えるのが困難です。

なぜなら各設計者は、自分の業務効率を最大化するためのソフトを選ぶからです。
その結果、設計プロセス全体を通した「統合データ」は存在せず、設計に携わるメンバーが変わるたびに設計情報の断絶が生まれます。


Unreal Engine という選択肢

そこで登場するのが Unreal Engine です。

CAD を置き換えるのではなく、切り離す。
形状データの統合と共有だけをゲームエンジンで担わせる。

製造情報は既存の設計システムに残したまま、見た目の統合をゲームエンジンで実現しよう、という発想です。それも CAD では表現できないクオリティで。


現状とこれから

しかし、この方法が本当に機能するかは、まだ分かりません。

現時点では、CAD で作ったモデルを .fbx で出力し、DCC ツールで調整してから Unreal Engine に取り込み、最適化するところまで進んでいます。

そして現在、一部パートナーと実用に向けた試行が始まっていますが、より多くの方と情報を共有し、この取り組みを前に進めたいと考えています。一緒に取り組んでくださる方はコメントください。

この方法はまだ道半ばですが、種々様々なソフトウェアが設計で利用される限り、私は有効だと考えています。


今後の展望

今後、この取り組みの成果をこのブログで共有していきます。

もし設計分野で Unreal Engine を活用している方がいれば、ぜひご意見を伺いたいです。
そして、この試行の進展を追ってみたいと思っていただける方は、ぜひ購読してください。