Landscape(ランドスケープ)

【概要】

 :広大な地形の作成、編集に使うツールのこと。

 :例えば、山や谷などの地形を作成し、これに植生や岩などを追加する。

【詳細1】

 ・セクション(Section)
  :Landscape を構成する小さなパッチのこと。

  :それぞれが個別に編集可能で、大規模な地形を効率的に管理できる。

 ・コンポーネント
  (Component)
  :セクションが分割されたもの。
  :各コンポーネントは個別にレンダリングできる。

  :コンポーネントのサイズと数は、パフォーマンスに影響を与える。

 ・レイヤー(Layer)
  :テレインの異なる特性や素材(テクスチャ)を定義する。

  :例えば、草地、砂地、岩地などのレイヤーを作成して、適用する。

 ・テレイン(Terrain)
  :地形や地表を表現するための技術および機能のこと。

  :テレインの作成、編集の主要なツールとして「Landscape」が提供されている。

 ・ハイトマップ(Heightmap)
  :テレインの高度情報を格納した画像ファイルのこと。

  :各ピクセルの明るさが地形の高さを表し、これに基づいて地形が生成される。

【詳細2】

 ・スカルプト(Sculpt)ツール
  :地形を編集するための基本的なツール。
  :ブラシを使って地形を上げたり下げたり、平坦化したりできる。

 ・ペイント(Paint)ツール
  :地形にテクスチャをペイントするためのツール。
  :異なるレイヤーを使用して、地形に異なる素材を適用する。

 ・スムーズ(Smooth)ツール
  :地形の凹凸を滑らかにするためのツール。
  :急な斜面や不自然な凹凸を滑らかにして自然な地形にする。

 ・フラット(Flatten)ツール
  :指定した高さで地形を平坦化するツール。
  :特定の高さに統一された平地を作成する。

 ・フォリッジ(Foliage)ツール
  :草木や岩などのオブジェクトを地形に配置するためのツール。
  :ブラシを使ったり、密度やスケールの調整によって、自然な配置が実現できる。

【例】

 ・川と湖の作成
   
  1)スカルプトツールで
    川の流路を掘る
    :川の始点から終点までを連続して編集する。

  2)フラットツールで湖を作成
    :川の流れの先に湖を作成する。
    :湖の周囲を平坦にして、リアルな水面を再現する。

  3)水のマテリアルを適用
    :水のマテリアルを使用して、川と湖に水面を追加する。

  4)フォリッジツールで
    水辺の植生を追加
    :川沿いや湖畔に草木や岩を配置し、水辺の自然環境を整える。

State Machine(ステートマシン)

【概要】

 :アニメーションブループリントの一部で、複雑なアニメーションシステムを構築できるツールのこと。

 :例えば、歩行、走行、ジャンプ、攻撃などの異なる状態間をスムーズに遷移させる。

【詳細】

 ・ステート(State)
  :キャラクターの特定のアニメーション状態のこと。
  :各ステートには、それに対応するアニメーションや Blend Space が割り当てられる。

 ・遷移(Transition)
  :一つのステートから別のステートに移行するための条件とルールのこと。
  :開始条件や遷移時間、遷移中のブレンド方法などを設定できる。

 ・エントリーポイント
  (Entry Point)
  :ステートマシンの初期状態を決定するためのスタートポイントのこと。
  :ゲームが開始されたときに最初にアクティブになるステートを指定する。

Blend Spcace(ブレンドスペース)


【概要】

 :アニメーションシステムの一部で、複数のアニメーションを滑らかにブレンドするためのツールのこと。

 :キャラクターの動きをより自然で一貫性のあるものにする。
 
 :例えば、歩行と走行のアニメーションをブレンドし、移動速度に応じたスムーズな動きを実現する。

【詳細】

 ・1D Blend Space
  :一つのブレンドパラメータに基づいてアニメーションをブレンドする。
  :例えば、「速度」など、主に単一の入力値に対するブレンドが必要な場合に使用する。

 ・2D Blend Space
  :二つのブレンドパラメータに基づいてアニメーションをブレンドする。
  :例えば、「速度」と「方向」など、複数の入力値に対するブレンドが必要な場合に使用する。

Behavior Tree(ビヘイビアツリー)

【概要】

 :AI(人工知能)キャラクターの行動を制御するためのツールのこと。

【詳細】

 ・ルートノード(Root Node)
  :ツリー全体の起点のこと。
  :ルートノードから始まり、各ノードを順に評価していく。

 ・コンポジットノード
  (Composite Node)
  :複数の子ノードを持ち、その評価を制御するノード。
  :代表的なコンポジットノードに、セレクター(Selector)とシーケンス(Sequence)がある。

 ・デコレーターノード
  (Decorator Node)
  :他のノードに条件を付けるためのノード。
  :特定の条件が満たされた場合にのみ子ノードを評価する。

 ・タスクノード(Task Node)
  :実際のアクションを実行するノード。
  :AIキャラクターの具体的な動作や判断を行う。

 ・サービスノード
  (Service Node)
  :特定の間隔で繰り返し実行されるノード。
  :例えば、定期的にキャラクターの位置を確認するなど、状態の更新を行う。

Niagara と Cascade

【概要】

 :パーティクルシステムおよびエフェクトの作成ツールのこと。

 :Niagaraは、Cascadeの後継で、Cascadeよりも柔軟で強力なエフェクト作成能力を提供する。

【詳細】

 ・エミッタ(Emitter)
  :パーティクルを生成するユニットのこと。
  :エフェクトの発生源となる基本的な構成要素。
  :パーティクルの生成、形状、ライフサイクル、速度、色、サイズなどを設定する。

 ・システム(System)
  :一つ以上のエミッタから構成されるエフェクト全体のこと。
  :複数のエミッタを組み合わせた、より複雑なエフェクトをシステムという。

 ・モジュール(Module)
  :パーティクルやエミッタの挙動を定義するためのコンポーネントのこと。
  :モジュールをエミッタに追加して、パーティクルの初期状態や動き、色、サイズなどを制御する。

【例】

 1.爆発エフェクト

  1)エミッタの設定
   :高速で広がるパーティクルを生成するエミッタを追加する。
   :発生率を高くして、パーティクルの寿命を短く設定する。

  2)色とサイズの設定
   :初期色をオレンジや赤に設定し、ライフタイム中に黒く変化するように設定する。
   :また、パーティクルのサイズも時間とともに小さくなるように設定する。

  3)衝突の設定
   :パーティクルが地面や障害物に衝突したときの挙動を設定する。


 2.雪エフェクト

  1)エミッタの設定
   :ゆっくりと降るパーティクルを生成するエミッタを追加する。
   :発生率を低くし、パーティクルの寿命を長く設定する。

  2)色とサイズの設定
   :パーティクルの色を白に設定し、サイズを小さくする。

  3)動きの設定
   :パーティクルの初期速度を低くし、風の影響を受けるように設定する。
   :パーティクルが横に揺れながら降るイメージ。

UFE(Unreal Frontend)

【概要】

 :Unreal Engineにおいて、プロジェクト管理とデプロイメントを支援するツールのこと。

 :主にプロジェクトのビルド、デプロイ、プロファイリング、自動テストに使用される。

【詳細】

 ・プロジェクト管理
  :プロジェクトをビルドし、異なるプラットフォームに展開するための機能を提供する。

  :コンテンツのクック(パッケージング)、ビルド、デプロイが含まれる。

 ・デプロイメント
  :ユーザーが利用できる環境に配置・導入するプロセスのこと。
    
 ・プロファイリング
  :パフォーマンスを監視し、最適化するためのツールのこと。

  :ゲームのフレームレート、CPU、GPUの使用状況などを詳細に分析できる。

 ・自動テスト
  :ゲームの機能を検証するための自動テストを実行し、テスト結果を記録する。

  :継続的な統合とデプロイメント(CI/CD)プロセスをサポートする。

 ・デバッグ
  :ゲームの問題を特定し、修正すること作業のこと。

  :クラッシュレポートやログの収集、分析をする。

タンジェントハンドル(Tangent Handle)

【概要】

 :アニメーションカーブやキーの補間を制御するためのツールのこと。

 :アニメーションキー間の補間方法を詳細に調整でき、スムーズで自然な動きを作成できる。

【詳細1】

 ・キー(Key)
  :アニメーションカーブ上で、特定の時点における値を定義するポイントのこと。

  :キーは、アニメーションの重要なフレームを示す。

 ・タンジェント(Tangent)
  :キーの前後のカーブの方向と速度を制御する値のこと。

  :補間の方法を決定し、アニメーションのスムーズさや急激さを調整する。

 ・タンジェントハンドル
  (Tangent Handle)
  :グラフエディタでキーのタンジェントを視覚的に操作するためのハンドルのこと。

  :ハンドルをドラッグしてカーブの形状を調整し、補間の方法を変えることができる。

【詳細2】

 ・フリータンジェント
  (Free Tangent)
  :キーの前後のタンジェントを独立して操作できるモード。
  :カーブの入りと出の形状を個別に調整できる。

 ・クランプタンジェント
  (Clamped Tangent)
  :キーの前後のタンジェントが連動して動くモード。
  :カーブの形状が滑らかに保たれるように調整する。

 ・リニアタンジェント
  (Linear Tangent)
  :キー間の補間を直線的に行うモード。
  :カーブがキー間で直線的に変化する。

 ・ステップタンジェント
  (Step Tangent)
  :キー間の補間を瞬間的に行うモード。
  :カーブがキー間で急激に変化し、階段状の動きを作成する。

イベントグラフ(Event Graph)

【概要】

 :ブループリントの中でイベント駆動型のロジックを視覚的にスクリプト化するツール。

 :オブジェクトやアクタに対して、様々なイベントやアクションを設定・管理することができる。

【詳細】

 ・イベント(Event)
  :特定のアクションや条件が満たされたときに発生する出来事のこと。

  :例えば、プレイヤーがボタンを押したとき、衝突したときなどにイベントを発生させる。


 ・ノード(Node)
  :イベントグラフを構成する要素のこと。

  :イベントノード、関数ノード、変数ノードなどがあり、ノードの組み合わせでロジックを構築する。


 ・ピン(Pin)
  :ノード同士を接続するための接続点のこと。

  :データを伝達するためのデータピンや、実行の流れを制御するための実行ピンがある。


 ・ワイヤー(Wire)
  :ピン同士を接続する線のことで、ノードをつないで、データや実行を伝達する役割を持つ。

【例】

 ・Begin Play
  :アクタがゲーム内に初めて登場したときに発生するイベント。

 ・Tick
  :毎フレーム発生するイベント。

 ・On Component
   Begin Overlap
  :他のアクタがコリジョンコンポーネントに触れたときに発生するイベント。

ブラシ(Brush)

【概要】

 :レベルデザインにおいて、基本的なジオメトリ(形状)を作成するツールのこと。

 :例えば、建物の構造、部屋のレイアウト、地形の基礎などの3D形状の作成に使用される。

 :ブラシには「加算」と「減算」がある。

【詳細】

 ・加算ブラシ(Additive Brush)
  :例えば、部屋の壁や床を作るときに使用する。

 ・減算ブラシ(Additive Brush)
  :例えば、部屋の壁にドアや窓を作るときに使用する。

UMG|ウィジェットブループリント

【UMG】
(Unreal Motion Graphics)

 :ユーザーインターフェース(UI)を構築するためのビジュアルエディタ及びツールセットのこと。

 :UIを作成するための総合的なシステムを指す。

 :UMGは、以下で構成される。
  ・ウィジェットブループリント
  ・スタイルシート
  ・ブループリント関数ライブラリ

【ウィジェット
 ブループリント】

 :UMGの一部で、具体的なUIのデザインやイベント処理を実装するブループリントのこと。


 ・ビジュアルデザイン
  :例えば、ボタン、テキスト、画像、プログレスバー、スライダーの配置など。


 ・イベント駆動
  :例えば、画面上のボタンクリック時にイベントを発生させるなど。

【スタイルシート】

 :UI全体のスタイルを一括管理するシート。

【ブループリント
 関数ライブラリ】

 :共通のUIロジックや処理を関数として定義して、再利用可能にするライブラリ。