アセット(及び基本用語)

【概要】

 :Unreal Engineで使用されるデータやリソースのこと。

 :例えば、3Dモデル、テクスチャ、アニメーション、ブループリントなど、ゲームやアプリケーションを構築するために必要なあらゆるデータが含まれる。

 :アセットは、Unreal Engine内、コンテンツブラウザを通じて管理される。

【アセットの種類】

 ・3Dモデル
  :Static Meshes は、動かないオブジェクト(建物、家具など)の3Dモデル。
  :Skeletal Meshesは、動くオブジェクト(キャラクター、動物など)の3Dモデル。


 ・テクスチャ(Textures)
  :オブジェクトの表面に貼り付ける画像データのこと。
  :カラー、ノーマルマップ、スペキュラーマップなどが含まれる。
 

 ・マテリアル(Materials)
  :テクスチャを使ってオブジェクトの外観を定義するシェーダーのこと。
  :物理ベースレンダリング(PBR)マテリアルを使うことで、リアルな見た目を再現できる。


 ・サウンド(Sounds)
  :効果音、環境音、音楽などのオーディオファイルのこと。

 ・アニメーション
  (Animations)
  :Skeletal Meshesに適用されるアニメーションデータのこと。
  :歩行、走行、ジャンプなどの動作が含まれる。


 ・ブループリント(Blueprints)
  :ゲームロジックやインタラクションをスクリプト化するアセットのこと。
  :クラスブループリント、アクタブループリント、ウィジェットブループリントなどがある。


 ・パーティクルシステム
  (Particle Systems)
  :炎、煙、爆発、雨などの視覚効果を作成するためのシステムのこと。


 ・ライト(Lights)
  :シーンを照らすための光源のこと。
  :ポイントライト、スポットライト、ディレクショナルライトなどがある。


 ・レベル(Levels)
  :ゲームの特定のエリアやシーンを構成するデータ。
  :ワールド内のオブジェクト配置や環境設定が含まれる。


 ・ユーザーインターフェース
  (UI)
  :ウィジェットブループリントを使って作成されるUI要素。
  :メニュー、ボタン、HUDなど。

【アセット関連用語】

 ・コンテンツブラウザ
  :Unreal Engine でアセットを管理するためのツール。
  :アセットのインポート、エクスポート、複製、移動、削除ができる。

UMG|ウィジェットブループリント

【UMG】
(Unreal Motion Graphics)

 :ユーザーインターフェース(UI)を構築するためのビジュアルエディタ及びツールセットのこと。

 :UIを作成するための総合的なシステムを指す。

 :UMGは、以下で構成される。
  ・ウィジェットブループリント
  ・スタイルシート
  ・ブループリント関数ライブラリ

【ウィジェット
 ブループリント】

 :UMGの一部で、具体的なUIのデザインやイベント処理を実装するブループリントのこと。


 ・ビジュアルデザイン
  :例えば、ボタン、テキスト、画像、プログレスバー、スライダーの配置など。


 ・イベント駆動
  :例えば、画面上のボタンクリック時にイベントを発生させるなど。

【スタイルシート】

 :UI全体のスタイルを一括管理するシート。

【ブループリント
 関数ライブラリ】

 :共通のUIロジックや処理を関数として定義して、再利用可能にするライブラリ。

HUD(ヘッドアップディスプレイ)

【概要】

 :ゲーム内の情報をプレイヤーに視覚的に提供するためのインターフェースのこと。

 :例えば、ゲームスコア、体力バー、ミニマップ、インベントリ(アイテム欄)、クエスト情報など。

 :プレイヤーがゲームをプレイする上で必要なあらゆる情報がHUDに含まれる。

 :Unreal Engineでは、HUDは主にウィジェットブループリントとUMG(Unreal Motion Graphics)で構築される。

【詳細】

 ・ゲーム情報の表示
  :例えば、プレイヤーの状態、ゲームの進行状況など。

 ・インターフェースの提供
  :例えば、ゲームのオプション画面、インベントリ画面の提供など。

 ・フィードバックの提供
  :例えば、プレイヤーがアイテムを拾ったときの通知の表示など。

プレイヤーコントローラー

【概要】

 :プレイヤーの物理的な入力を、キャラクターに伝えるためのクラス。

【詳細】

 ・入力の処理
  :例えば、プレイヤーの入力(キーボード、マウス、ゲームパッドなど)に応じたアクションの実行。

 ・カメラの制御
  :例えば、プレイヤーの視点を動かしたり、カメラを制御する。(一人称視点、三人称視点、固定カメラなど。)

 ・HUD
  (Head Up Display)の操作
  :例えば、メニュー操作やインベントリの管理などをサポート。
  
  :インベントリは、ゲームで言うところのアイテム欄のこと。(アイテムを拾ったらインベントリに追加され、使ったら消える、など。)

 ・キャラクターの管理
  :例えば、複数のキャラクター間の切替や、特定のアクタの制御など。

ゲームモード(Game Mode)

【概要】

 :ゲームのルールやフロー、プレイヤーの管理をするクラスのこと。

 :ゲームの根本的なロジックや進行を制御して、プレイヤーの振る舞いを決定する。

【詳細】

 ・ルール設定とは、
  :例えば、勝利条件、敗北条件、スコアリングシステムなどの設定のこと。

 ・フローの管理とは、
  :ゲームの開始、終了、リセットなどのフローの制御のこと。

 ・プレイヤーの管理とは、
  :どのキャラクターやコントローラーを使用するかを決定すること。

 ・スポーンの管理とは、
  :アクタのスポーン位置や方法を決定すること。

ノードの種類

【イベントノード】

 :プレイヤーの入力やゲーム内のイベントに応じて処理を開始するノード。

 :例えば、
  ・「BeginPlay」
   (ゲームが開始されたとき)

  ・「OnActorBeginOverlap」
   (アクタが他のオブジェクトと重なったとき)など。 

【関数ノード】

 :特定の機能や処理を実行する。

 :例えば、
  ・「Print String」
   (画面にテキストを表示)

  ・「Set Actor Location」
   (アクタの位置を設定)など

【フローノード】

 :ロジック(プログラム)の流れを制御する。

 :例えば、
  ・「Branch」(条件分岐)
  ・「Sequence」(一連の処理を順番に実行)など。

【変数ノード】

 :データの格納や操作をする。
 :ブループリント内で自由に変数を定義し、それらを操作するためのノード。

ブループリント(Blueprint)

【概要】

 :Unreal Engine が提供するビジュアルスクリプティングシステム。

 :プログラミングの知識が少ない開発者でも、視覚的にプログラミングができる。

 :プログラミング言語(例えばC++)の代わりに、ノードとワイヤーを繋ぎ合わせてプログラムを構築する。

 :レベル、アクタ、コンポーネント、UIなどにそれぞれ存在する。

【種類】

 ・レベルブループリント
  :レベル全体のロジックやイベントを管理するブループリント。

  :例えば、特定の条件が満たされたときにイベントを発生させることができる。


 ・アクタブループリント
  :アクタの動作やイベントを定義するブループリント。

  :例えば、キャラクターの移動やジャンプなどの動作を定義できる。


 ・コンポーネントブループリント
  :アクタの特定の機能や特性を追加するためのブループリント。

  :例えば、アクタに体力を設定して、その値に応じた処理を設定できる。


 ・UI(User Interface)
  ブループリント
  : ユーザーインターフェースを構築し、HUDやメニュー画面などのUI要素を作成するブループリント。

【メリット・デメリット】

 ・メリット
  :プログラミング言語を知らない開発者でも、直感的にプログラムを組めること。

 ・デメリット
  :C++と比べて、機能に制限があったり、実行速度が遅かったりする。らしい。(大規模で専門的な開発でない限りは、デメリットは感じにくいかも。)


レベル|シーン|ステージ

【レベル】

 :ワールド内の具体的なシーンやステージを構成するフィールド。

 :プレイヤーがプレイ可能なエリアを定義して、オブジェクトを配置する。

 :例えば、「森のレベル」「砂漠のレベル」など。

 :Unreal Engine では、「.umap」ファイルとして保存される。

 :プレイ空間や環境を構築するフィールドの基本単位。

【シーン】

 :主に物語の進行やイベントの演出に使用されるカットシーンを指す。

 :例えば、「森のレベル」での「出会い」など、映画やアニメーションの場面転換のイメージ。

 :Unreal Engine では、シーケンサーを使用する際などに登場する。

【ステージ】

 :レベルの一部として、例えば、特定のチャレンジやミッションのことを指す。

 :例えば、「森のレベル」での「ステージ1:○○を達成する」など。

 :Unreal Engine では、レベルデザイン上の用語として使用されることがある。

Unreal Engine|ワールドについて

【Unreal Engine】

 :Epic Gamesによって開発された非常に強力なゲームエンジンのこと。

 :ゲーム開発はもちろん、建築、映画制作、シミュレーション、VR/ARなど、さまざまな分野で広く活用されている。

 :特徴は、高品質なグラフィックス。

 :ドラゴンクエスト、ファイナルファンタジーなどのメジャータイトルも、Unreal Engine を採用している。

 :ブループリントやシーケンサー(映画のようなカットシーンを作成するツール)を利用できる。

【ワールド】

 :Unreal Engine において、ゲーム全体の環境や状態を管理する最上位の概念のこと。

 :レベル、オブジェクト(アクタ、コンポーネント)、ブループリントはすべてワールド上に構築される。

オブジェクト|アクタ|コンポーネント

【オブジェクト】

 :データや機能の単位のこと。

  (例えば、ワールドの中身を管理する変数、音楽を再生する機能、アクタを制御するコードなど。)

 :アクタやコンポーネントは、オブジェクトの一種で、オブジェクトはさらに広い概念として使われる。

  (例えば、アクタは目に見えるが、ワールドの中身の設定や管理など、目に見えない部分もオブジェクトで構成される。)

【アクタ】

 :レベルに配置されたオブジェクトのこと。

 :レベルの中に視覚的に存在し、動いたり反応したりする、すべてのオブジェクトを指す。
 
  (例えば、キャラクター、建物、車、樹木、アイテムなど。)

 :物理的な位置や状態のデータを持つ。

  (例えば、位置、回転、スケールの変更ができる)

 :また、キャラクターが壁にぶつかる、手に何かを持つなど、相互作用させることができる。

【コンポーネント】

 :アクタに機能を付与するモジュールのこと。

 :例えば、物理シミュレーション、サウンド再生、視覚的なエフェクトなどを付与する。

 :コンポーネントは、多くの種類が存在するため、以下に代表的なコンポーネントを示す。


  ・メッシュコンポーネント
   :3D モデルを表示するためのコンポーネント。キャラクターやオブジェクトの外観を定義する。


  ・コリジョンコンポーネント
   :衝突判定を行うためのコンポーネント。オブジェクト同士の物理的な干渉を判定するために使われる。


  ・サウンドコンポーネント
   :サウンドを再生するためのコンポーネント。背景音楽や効果音の再生に使われる。


  ・カメラコンポーネント
   :視点やカメラの動きを制御するためのコンポーネント。プレイヤーの視界を制御するために使われる。